○講座概要
土地の記憶をリサーチすることで、新たな表現やコミュニケーションを生み出す現代アートの手法を学びながら、地域アートプロジェクトの可能性をアーティストと共に考えます。PortBは、社会が内包する問題を映像メディアなどを通じて、市民参加型、移動型の新しい形の演劇を提案してきました。
本講座では、前橋市内でインドシナ難民を長年受け入れてきた施設「あかつきの村」を中心に、社会における共同体の形成の歴史を調査します。アーティストのリサーチに受講生は同行しながら、日本における社会的マイノリティの問題を深め、アーティスト独自の社会へのアプローチを学んでいきます。
Aコースは、アーツ前橋で今夏開催される「表現の森(仮)」展と連動する形で開催されます。高山明が、前橋市内の「あかつきの村」などの施設を調査することで、レクチャー、トーク、朗読などによる新たな「教育劇」の制作、上演を目指します。
◇Port B(ポルト・ビー)
2002年東京にて結成。高山明を中心にプロジェクトごとに形を変えて作られる創作ユニット。実際の都市を使ったインスタレーション、ツアー・パフォーマンス、社会実験的プロジェクト、言論イベント、観光ツアーなど、多岐にわたる活動を展開している。いずれの活動においても「演劇とは何か」という問いが根底にあり、演劇の可能性を拡張し、社会に接続する方法を追求している。
◇Port観光リサーチセンター
高山明を中心に国内外で活動する演劇ユニットPort Bから発展したリサーチ・ユニット。プロジェクトに応じて、リサーチャー、編集者、プロデューサー、デザイナー、プログラマーなど専門スキルを持ったメンバーで構成される。Port Bでの演劇実践を経て培われた「演劇的思考」をリサーチ手法に応用し、都市に蓄積された膨大な歴史や事象、情報を独自の視点でサーベイし、その成果を再編集し発表する。2013年より一般社団法人として法人化。
○講師
高山 明(たかやまあきら)です。どうぞよろしくお願いします。
東京藝術大学大学院映像研究科准教授。1969年生まれ。Port B主宰。既存の演劇の枠組を超えた作品郡を発表。観客論を軸に据え、現実の都市や社会に「演劇=客席」を拡張していく手法により、演劇のアーキテクチャを更新し、社会のなかに新たなプラットフォームを作ることを試みている。観光、建築、様々なメディアといった異分野とのコラボレーションに活動の領域を拡げ、演劇的発想・思考によって様々なジャンルでの可能性の開拓に取り組んでいる。
林 立騎(はやしたつき)です。どうぞよろしくお願いします。
翻訳者、演劇研究者。一般社団法人Port観光リサーチセンター所長。東京藝術大学特任講師(geidaiRAM)、京都造形芸術大学非常勤講師。NPO法人芸術公社ディレクター・コレクティブ、港区文化芸術サポート事業評価員。訳書にイェリネク『光のない。』(第5回小田島雄志翻訳戯曲賞)、共編著に『Die Evakuierung des Theaters』
Aコース講師の田中沙季(たなかさき)です。どうぞよろしくお願いします。
舞台制作会社CSB勤務後、2009年よりPort Bによるプロジェクトに、制作・インタビュアー・リサーチャーとして参加。芸術作品と現実の都市や社会のあいだのリサーチを軸に活動。一般社団法人Port観光リサーチセンター研究員。一般社団法人日本パフォーマンス/アート研究所メンバー。株式会社感電社が発行するブルーズマガジンにて外国人労働者を紹介するコーナーを担当中。
Aコース担当の講師は他に、
猪股剛(臨床心理士)さん
大岡寛典(デザイナー)さん
柴原聡子(編集者)さん
小野正嗣(小説家)さん、などがいます。
群馬大学教育学部美術教育講座コーディネーター
喜多村徹雄です。群馬大学教育学部美術教育講座で絵画を担当しています。
何かありましたら、何でもご相談ください。よろしくお願いします。
○受講生メンバー
小出和彦です。koiと呼んでください。
ワークショップデザイナーです。前橋で演劇をしています。芸術/アートによる地域教育に関心があります。よろしくお願いします。
山本千愛です。でぐと呼んでください。
Aコースには、上記のメンバー以外にも受講生がいます。